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● 【自動車整備工場を勝手に応援団】 ● NO54
2,334mも歩いていた
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前回は「お客さまはウロウロ」でしたが、今回はメカニックの動きを観察です。
ということで、1台の車検作業を詳細に観察しました。
どこをどう歩いて、どこで何をしたか記録します。
歩いた経路を紙に書いたものを動線図と呼びます。
ある整備工場のA君を調査したら、この動線図が真っ黒になってしまいました。
1台の車検で、ナント2,334mも歩いていたのです。
リフトの操作に14回、壁際に置き放しのキャディまで26回、共用工具置き場まで6回、部品庫まで2回も歩いていました。
一方、別の工場のB君は、わずか1,110mで終えていました。
リフトの上下操作は4回、キャディは軽くした車検点検用を常に自分のそばまで動かしていました。
インパクトレンチなどいつも使う省力工具は共用工具置き場ではなく、キャディに置いてあります。
部品も、作業開始前に指示書を見て、一度に持ってきてあります。
どう見ても、A君とB君の歩いた距離の違いは、上手下手(じょうずへた)の技術の差です。
ゴルフと同じですね。下手な人は打数も歩く距離も多い。
こちらの林からあちらの林へと、フェアウエーをまっすぐ歩くことなんかありません。
さあ、あなたも万歩計をつけて車検作業をして見ませんか。
もちろん、交換部品の程度によって整備内容が違ってきますが、基本作業だけでも測ってみませんか?
歩く距離が少なくなれば、作業服が汚れないベテランメカニックになった証拠です。
くるまやしん兵衛
(HPには意外な視点の情報を掲載しています。http://www.car-consul.jp/)